
百年の《泉》
──便器が芸術になるとき
本体価格 | 2,400円 |
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体裁 | A5判変型・並製・256頁 |
Japanese/English |
- ISBN
- 978-4-86480-035-8
2018年04月発行
あの便器がなければ、いまの現代美術はない──。
現代美術のカリスマ、マルセル・デュシャンが、既製品(レディメイド)の「小便器」に《泉》という作品タイトルをつけて展覧会に出品するも、展示を拒否された「事件」が発生したのは1917年。
それから100年。いまでも、一つの便器がもたらした革命が、多くの謎に包まれながら、現代美術界に大きな影響力を持ち続けている。便器に美しさはあるのか? 便器はアーティストの制作物なのか? なぜ、いまや各地の美術館で便器が展示されているのか? 難解といわれがちな現代美術の原点を、豊富な参考図版とともに、デュシャン研究者や現代アーティストがそれぞれの視点からわかりやすく検証する。一部日英バイリンガル。
編=平芳幸浩+京都国立近代美術館
■目次
Fountain (s)
1 マルセル・デュシャン29歳、便器を展覧会に出品する
キュレーター=平芳幸浩
2 He CHOSE it.
キュレーター=藤本由紀夫
3 誰が《泉》を捨てたのか
キュレーター=河本信治
4 デュシャンを読む:リサーチ・ノート
キュレーター=ベサン・ヒューズ
5 散種
キュレーター=毛利悠子
クロス・トーク=毛利悠子×浅田彰