
明治時代に西欧よりもたらされたスレート屋根。日本の気候風土のなかで試行錯誤を繰り返し、国産化も進められながら、なぜ広く普及しなかったのか。古くから評価の高かった銅板葺き、一世を風靡したトタン屋根など、近代日本建築史を屋根材の変遷で辿る。
■目次
第1章 日本のスレート草創期
スレートとの出会い
日本最初のスレート屋根
スレート葺きの原理
尻釘と銅釘
第2章 スレート葺きの技術
篠崎源次郎の登場
「スレート商会」の設立
スレート屋根の細部
第3章 日本人と屋根
金属屋根
鉛板葺き
亜鉛と鉄
亜鉛メッキ鋼板の普及
近代の銅板葺き
おわりに