
建物の構造と生活様式の移り変わりが庭園にもたらした変化とは? 寝殿造りから中世の住まい、書院造り、数寄屋と、時代の担い手とともに変化していく住まい、特に各時代の絵画・彫刻・工芸などによる屋内空間との関わりに注目し、日本庭園の変遷を捉える。
■目次
はじめに──「ありよう」と「見せかた・見えかた」
『作庭記』の述べること
部屋と庭は常に一体
Ⅰ 「ありよう」の2つの見せかた──具象の庭と抽象の庭
寝殿造りと庭
中世の住まい
褻の小部屋と北庭
晴の広間と南庭
Ⅱ 書院造りと庭
書院造り──東西の分節
初期書院造りと庭
大広間書院造りと庭
Ⅲ 数寄屋とその庭
「侘び・さび」の世界
書院と草庵
第3の美意識──村田珠光
千利休の世界
数寄屋への道
数寄屋とその庭
Ⅳ 廻遊式庭園
大名の庭
庶民の庭
おわりに