
素形(そけい)とは祖型と素粒子をもとにした著者の造語。建築が存在する時間が圧縮されることで空間が多様化している現代の状況に対し、日常の背後に潜むその時間を見えやすくすることで素形は立ち現われてくるとする。進行中の自作を下敷きに語られる建築論。
■目次
Ⅰ 空間から時間へ
素形
素形の時間
物と意識の均衡点
物と意識を編む
情報の時間、身体の時間
海の博物館以後
ズレる機能
機能という名の制度
空間の解放
時間の蘇生
Ⅱ CASE I
十日町
場のかたち I
雪
雪と光
情報のシェルター
Ⅲ CASE II
牛深
場のかたち II
風と塩
木の空間
雑踏のシェルター
Ⅳ CASE III
安曇野
場のかたち III
緑と空気
閉じられた箱・開かれた空間
アートのシェルター
Ⅴ 素形へ
建築を開く
意識を超えて
素形という時のかたち