
古くから政治・経済・文化の中心地であった近畿地方では、民家も早くから進んだ技術が享受できた。各民家はその時々で何を課題としてきたのか。千年家と呼ばれる中世の箱木家住宅や古井家住宅をはじめ、農家系の重要文化財40件と伝統的建造物群保存地区を解説。
■目次
はじめに──間取りと構造
中世の民家と技術
垂木構造の分布
四間取りの発展
屋敷構・集落
近畿の民家──時代と地域
中世の民家──箱木家住宅/古井家住宅/堀家住宅
前座敷三間取りと喰違三間取りの民家──西田家住宅/菊家家住宅/中家住宅/奥家住宅/増田家住宅
摂丹型の民家──旧岡花家住宅/旧友井家住宅/遠山家住宅
北山型の民家──石田家住宅/小林家住宅と美山町北集落
北船井型の民家──渡邊家住宅
余呉型の民家──旧宮地家住宅/田中家住宅/辻家住宅
四間取りと大和棟の成立──高林家住宅/吉村家住宅/奥田家住宅/笹岡家住宅/片岡家住宅/森村家住宅/藤田家住宅
座敷の成立──降井家書院/高橋家住宅/山添家住宅/澤井家住宅
四間取りの展開──山本家住宅/左近家住宅/村井家住宅/町井家住宅/鈴木家住宅/行永家住宅
大規模な民家と屋敷構──中家住宅/鴻池新田会所/北田家住宅/伊佐家住宅/永富家住宅/中筋家住宅