
建築家である著者が木曾のアトリエで木の家具を作り始めて20年、作った家具は50種を超える。永い時間の使用に耐えるため「手作り」にはこだわらず、機械の精密さも存分に活用しながら、最後は自らの目と手できめ細やかに仕上げ、木に新たな生命を吹き込む。
■目次
Ⅰ 木曾物語
木曾の夏
木曾の民家
板倉を買う
板倉のアトリエ
Ⅱ きっかけと最初の展示会
家具作りの始まり
多産だった最初の頃
Ⅲ 木の動き
むく材の家具
Ⅳ 樹の部分と材質の違い
どこの部分を何に使うか
「あて材」の使用
Ⅴ 樹の生長のシミュレーション
生長の規則性
コンピューターの中で育つ樹
Ⅵ 椅子
人間の最も近くにいる家具
Ⅶ テーブルとキャビネット
「脚もの」と「箱もの」
甲板が語る
Ⅷ 面と「ちり」
日本建築の伝統
Ⅸ 人の手と機械
治具というもの
人の目と手の作用
Ⅹ ロッキングチェアー
日本人に合うとは
揺れ心地と人の体重・体型
XI 折り畳む、動かす
複雑さと安全性
ノックダウン家具とおもちゃ
おわりに