
19世紀末、オットー・ワーグナー、ヨゼフ・ホフマン、グスタフ・クリムト等が中心となって広範囲にわたる芸術活動を展開したウィーン分離派。実質的にその思想を形成したコロマン・モーザーの活動および作品を、多くの図版を用いて紹介する日本初の書物。
■目次
はじめに
第1章 「分離派」の時代
「分離派」形成の核となったコロマン・モーザー
モーザー誕生から「気のおけぬ7人会」発足まで
クリムトとの出会い
「分離派」最盛期の二つの展覧会
第2章 「ウィーン工房」の時代
次世代への幕開け
「ウィーン工房」の様々な作品
構造原則に基づく家具デザイン
基本様式からの展開
第3章 芸術概念の探求
モーザーとジャポニズム
舞台美術と油絵への関わり
第4章 "世紀末"のもたらしたもの
同時代、4人の建築家たち
アドルフ・ロースとモーザー
おわりに