
過ぎ去った時代の遺物でありながら、今なお人々に何事かを語りかける民家。そのささやきに耳を傾ける人のため、年代・構造・意匠・生活習慣など、民家を構成する諸要素について記し、基本的な図面の読み方を教える入門書。「日本列島民家の旅」シリーズの序論。
■目次
はじめに
第1章 日本列島と民家
日本列島の位置
民家を見る視点
民家とは
第2章 構造形式と図面の読み方
構造および形式の読み方
屋根
規模とモジュール
妻入と平入
図面の読み方
第3章 屋敷と主屋など
屋敷構え
主屋
町家
土間と各部屋
分棟型
北海道アイヌと沖縄の住まい
第4章 知っていると便利なこと
空間の秩序──上と下、表と裏、口と奥
イロリの座
座敷と床の間
開放的、閉鎖的──伝統的住まい
化粧と野、構造と造作
木工具──ちょうなと鉋
角釘と丸釘
柱間装置と建具
構造と構造部材の名称
造作材の名称
棟札と普請帳、家相図
第5章 家を建てる
自然のサイクルに合わせて
相互扶助の家作り
おわりに